トゥールーズWS:Physical Time, Biological Time: Bergsonism Today

トゥールーズで10月24,25日に開催された、ポール=アントワーヌ・ミケルとエリー・デューリングの企画による今回のワークショップのテーマは、物理の時間と生物の時間。

最初にエリーから「拡張ベルクソン主義」の趣旨が説明され、京都マニフェストのバリー・デイントンによる英訳が近く出版されることもアナウンスされました。

初日はバリー・デイントンによる汎心論と光自身の現象経験をめぐる問題提起的なトークから始まり、平井がベルクソンにおける階層的な多元的時間構造をモデル化するための「識別可能性」概念を導入するプレゼンを行い、最後に数理生物学者であるジュゼッペ・ロンゴによる生物時間と物理時間の違いついてのトーク、歴史性の問題を含む問題提起まで、それぞれ1〜2時間の十分な議論を重ねて行われました。

ミケルによる熱のこもったオープンング・リマークで幕を開けた二日目は、自然博物館のグイヨンによる生物種と目的因にまつわる諸問題、郡司先生による天然知性の密度の高いトーク、そして目覚ましい活躍をしている気鋭の理論生物学者マエル・モンテヴィルによる「新奇性」のモデル化にかんする発表。先在する可能性に還元されてしまう物理における新奇性との対比で生物における新奇性を論じるモンテヴィルの議論は、非常に先進的で刺激的なものでした。

午前から初めて丸一日ですが、発表を各3つに絞り、徹底的なディスカッションの時間を取ることで、学際的なギャップを超えた相互批判へ踏み込んだ充実した議論を実現していたと思います。
新しい「拡張ベルクソン主義」の扉がまた開いた二日間だったと言えると思います。

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