第30回 ベルクソン哲学研究会@京都大学

日時:2012年4月1日(日)
場所:京都大学 吉田キャンパス南構内 総合人間学部棟1階 1102講義室

プログラム(タイトルには変更が生じる場合があります)

12:30~13:30
天野恵美理(京都大学)
『物質と記憶』における「純粋知覚」の成立と意義について

13:45~14:45
岡嶋隆佑(慶應義塾大学)
『物質と記憶』の知覚論における「感覚運動メカニスム」の役割

15:00~16:00
北夏子(筑波大学)
ベルクソンを読むためのスペンサー研究──『第一原理』を中心に──

16:30~18:30
合評会 永野拓也『ベルクソンにおける知性的認識と実在性』(北樹出版 2011)
永野拓也 コメンテーター:三宅岳史 森元斎

※参加費500円をお願いしています
※研究会ののち、懇親会が予定されています

(以下、発表要旨↓)

■天野恵美理
『物質と記憶』における「純粋知覚」の成立と意義について

本発表の目的は、『物質と記憶』(以下MM)における「純粋知覚」の理論の成立を跡付け、「純粋知覚」の意義を明らかにすることにある。
本発表の考察は、MMの論証構造と全体としてのMMのねらいについての、以下に述べる研究の一部をなすものである。
MMの刊行に先立って、その二章と、四章の前半とに相当する部分が、「記憶力と再認」と「知覚と物質」という、それぞれ異なる論文として、雑誌掲載されており、これら二論文はMMの主要なヴァリアントとされる。これらヴァリアントには、MMへの統合に際して修正が施されており、とりわけ「記憶力と再認」には多数の修正が施されている。我々の考えでは、これらヴァリアントと決定項としてのMMとを比較することで、MMの論証構造を解明する糸口が与えられる。というのも、ヴァリアントからMMへの移行に際して、「記憶力」についての考え方が刷新されており、MMにおいては、「記憶力」の働きが新たに、「極限において」は、我々の持続において意識されることの出来ない「瞬間(instantané)」において見出されうるものとされているのである。そして、「記憶力」についての新たな考え方が、一冊の書物としてのMMの「中心をなす」ものとして、現にあるようなMMの執筆を促したと考えられるのである。このようにして、MMの論証構造と、統合的全体としてのMMのねらいを明らかにすることが、我々の研究の最終的な目標である。
本発表においては、「記憶力と再認」に固有の記述において見られる、「いわば非人称的な知覚」が、「純粋知覚」の端緒となっているのではないかという着想に基づき、「いわば非人称的な知覚」と「純粋知覚」とを比較する。そして、両者の相違は、後者が、我々の持続の厚みを捨象した「瞬間(instantané)」における知覚であるという点にあることを示し、ヴァリアントの執筆時点では構想されていなかったであろう「純粋知覚」の理論ないしMM一章の成立が、記憶力についての刷新された考え方にどのように基づいているのかを考察する。
なお、MMにおいて刷新された記憶力についての考え方そのもの──これはとりわけ三章を中心として提示される──の詳細と、こうした刷新が、全体としてのMMにおいてねらいとするものについては、後の論考に譲ることとする。

■岡嶋隆佑
『物質と記憶』の知覚論における「感覚運動メカニスム」の役割

「知覚」と「身体の可能な行動」とを結びつける『物質と記憶』一章の議論は、著作の公刊に先立って論文投稿された二章の議論を(部分的にであれ)前提としているのではないか、という見通しから、二章における「(感覚)運動メカニスム」が一章の知覚論において果たしているであろう役割について論じる予定です。※現在議論の構成中ですので大幅な変更の可能性があることを予めご了承下さい。

■北夏子
ベルクソンを読むためのスペンサー研究──『第一原理』を中心に──

1)スペンサーにとって何が問題だったのか。
2)ベルクソンはスペンサーの何を問題にしたのか。
スペンサーの思想に関しては『第一原理』を中心に整理し、ベルクソンの著作に関しては『創造的進化』を中心に扱い、以上あげた点を特に明らかにすることを試みます。

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